8:40

kuma-pote2007-06-11

静かに、眠るように。
今朝、9年と6ヶ月間一緒に暮らした由が亡くなりました。
昨日はホントはゆにばの会だったんだけど、
由の調子がいまひとつで延期してもらって
代わりにとりさんがお見舞いに来てくれたのですが...
由の様子をみているとホント明日からとどめの処置をして完治だ!
と思えるくらい、希望がありました。
なのに夜中2時前、中の様子が変だと思って見たら
由が止まり木につかめず落ちてしまっていました。
慌てて出して、手の中に入れると
ちょっと苦しそうで、でも安心しきったように身を委ねて。
もう、とてもカゴには戻せない状態だったので
タオルにくるんで、様子を見ながら一緒に寝たり、起きたり...。


朝5時頃、母に起こされ慌てて手の中の由を見ると
足の力がほとんどなくなっていました。
タオルを取って、左手に乗せて、撫でながら
またお互い寝たり起きたり...。
8:35頃、家の電話が鳴ってびっくりして起きたら由も起きて。
あんまりにも大きな音だったから。
でも、電話には出ませんでした。
散々鳴って、下で家の誰かが取って話している声を聞きながら。
思わず由に、「もういいよ。よくやったね。ありがとうね。」って声をかけたら
解放されたかのように優しい顔になり、静かに目を閉じて、
呼吸が小さくなって、ゆっくり体温が下がりました。
穏やかな瞬間でした。
辛いけど、悲しいけど、それ以上に感謝しかなくて
51グラムのちっちゃな子から一体いくつ教わったんだろう。


出会いは97年の12月、北千住の鳥信さん。
2羽のブルーボタンがいて、私はなぜかみすぼらしい子の方を選んでいました。
それが由。
実はこの前に、僅か数日で亡くなったインコの事があったので
今度迎える子は強くて大きい名前にしたかったんです。
だから、最初は、北千住だから「千寿」っていう名前が有力でした。
(ちょっとめでたいし?)
ただ、その頃連載していた清水玲子さんの漫画に出てくるキャラクターに、
とてもしなやかで、強い少年がいて、そこから名前を頂くことにしました。
由(ゆい)。自由に、強く、大きく。
(後に漫画の「由」が空を飛んだ時はびっくりしました〜@@)
名前の通り、由は強く、まっすぐで、大きな子に育ちました。
阿佐ヶ谷で1年半。大阪で8年。


卵が詰まって、帝王切開してもらったり、
卵管を切って避妊手術のようなものをしてもらったり
体調が悪くなっては病院に駆け込み、その都度適切な処置を
してくれた先生がいたからこんなに長く一緒にいれたんだと思う。
先生にも感謝。


由は本当に可愛くて、綺麗なブルーボタンインコでした。
ただこやつは、白い襟巻きの左側に、黄色い羽が2〜3枚。
あと、黒いアタマにもオレンジの羽が1枚あって
それが完璧ではない部分だったけど、でも、それが「由」でもありました。
私の良き理解者。ペットじゃなくて、私の一部。
そんな由をどうしようか悩んだのですが
土をかける事に抵抗感があり、荼毘に付すことにしました。
ただ、火葬される瞬間、今春2人の親友を亡くしたときは泣かなかったのに
由の時は本気でやめてもらおうかとも思いました。
由の器が消えてしまう事が怖かった。
どんどん上がっていく温度計を見ると、息が苦しくて。
由はもう「そこ」に居ないのは分かっているんですけどね。


家に連れて帰った小さな骨壺には、
由のしっかりしたくちばしや、背骨などが入っています。
この方法が果たして良いのか悪かったのか私には分かりません。
きっとこの先も答えは見つからない。
そして由は今、私の側にいます。
嘘みたいだけど...春の時も思ったけど、これはもう
どう説明していいか分からない不思議な感覚。
ゆい。ゆいちゃん。ちーちゃん。なんて呼んでたけど
もう返事しないんだなあ。
でも、本当に、本当に幸せでした。
由も同じように幸せだったかな。
天国のぷいちゃんたちの所に行くのはまだ来月。
それまでは、ずっと左手に入っていたらいいよ。


世界一。由は誰より一番に可愛い子です。
負けず嫌いの由に。
あたしを直球で愛してくれた由に。
私も由が大好きでした。いつも一番でした。
またいつか、絶対戻ってくるその日まで、
本当にありがとう。
ありがとね。